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3-1 mRNAワクチンの有効性について教えてください。

       

更新日:2021.02.23
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 日本で承認されたファイザー・ビオンテック社ワクチン(商品名「コミナティ筋注」)の臨床試験1)と、モデルナ社ワクチンの臨床試験2)では、症状が出る新型コロナウイルスの感染症を抑える効果(発症予防効果)は、約95%ととても高いことがわかっています。これは、ワクチンを受けた人の5%が感染し症状が出てしまうということではなく、ワクチンを受けなかった人と比べて、発症する確率が95%減るということを意味します(図参照)。ファイザー・ビオンテック社のワクチンを受けた約60万人と、受けていない約60万人を比べたイスラエルの大規模な研究でも、ワクチン接種により発症する人が94%も減り、重症化する人も92%減るという非常に高い有効性が報告されています3)また、その後のイスラエルの16歳以上の人口全体を対象とした観察研究によって、ファイザー・ビオンテック社のワクチンの二回目接種から7日以降では、ウイルスへの感染を95.3%抑制(特に無症状感染を91.5%抑制)し、COVID-19関連の入院を97.2%、重症化を97.5%、死亡を96.7%抑制したという効果が確認されています4)。なお、この研究の期間中、イスラエルで感染が確認された新型コロナウイルスの約95%は、英国で発見されたB.1.1.7変異ウイルス(アルファ)でした。

2021年8月時点で、日本で流行しているB.1.617.2変異ウイルス(デルタ)については、mRNA ワクチンは若干効果が減弱することがわかっているます。具体的には、イギリスでファイザー・ビオンテック社ワクチンの有効性を調べた研究では、デルタに対する発症予防効果が88.0%であったと報告されています。5)

 しかし、複数の研究で、2回目を接種してから数か月間経過すると、発症予防効果が徐々に低下してくる可能性が示唆されています6,7)。このことと、デルタウイルスの流行によりCDCはmRNAワクチンを2回接種してから8か月以降に、3回目のワクチンの提供を予定しています8)

 

  1. N Engl J Med. 2020;383:2603-2615
  2. N Engl J Med. 2021;384:403-416
  3. N Engl J Med. 2021 DOI: 10.1056/NEJMoa2101765
  4. Lancet. 2021; 397: 10287:1819-1829
  5. N Engl J Med. 2021;385:585-594
  6. Impact of delta on viral burden and vaccine effectiveness against new SARS-CoV-2 infections in the UK.
  7. medRxiv. Elapsed time since BNT162b2 vaccine and risk of SARS-CoV-2 infection in a large cohort. 
  8. CDC. Joint Statement from HHS Public Health and Medical Experts on COVID-19 Booster Shots