6-4 ワクチン接種したら感染予防策をやめてもいいですか?

2021/02/21

 mRNAワクチンは、従来の新型コロナウイルスに対しては高い感染予防効果が確認されましたが、効果は100%ではありませんし、時間経過とともに効果が低下していきます。また、2022年1月現在日本で流行しているオミクロンに対して、ワクチンの重症感染を予防する効果はある程度保たれているものの、発症予防効果はデルタに対する効果よりも低く、時間経過に伴う低下もより速いことが報告されています1)。感染しないためにはマスクや手洗い、三密回避などの基本的な感染予防対策は引き続き大切です。

 抗がん剤の治療の方など、免疫の機能が低下している方の中には、十分な中和抗体を得られない方もいることが報告されているため2,3)、そうした方やそうした方と接する機会のある方は感染流行状況によっては特に感染予防策の継続が重要と考えられます。

  1. UK Health Security Agency. SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England. Technical briefing 34.
  2. Lancet Oncol. 2021;22:765-78
  3. National Cancer Institute. Coronavirus Vaccines and People with Cancer: A Q&A with Dr. Steven Pergam

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