4-1 mRNAワクチンの安全性や副反応について教えてください。
2021/02/23
数万人規模の臨床試験と実地の投与後の検討から、mRNAワクチンは安全性の高いワクチンであることが分かっています。米国の臨床試験では、以下(図参照)のような副反応が確認されています。これらの反応は免疫反応がしっかりと起こっていることを示す症状でもあり(ただし、副反応がなかったからといって免疫がつかないわけではありません)、特に2回目の接種後や比較的若い人に多く現れます。多くの場合、 接種して3日以内に症状が出て、数日以内に治まります。 症状がつらいときは解熱剤/痛み止め(市販のものでも可)を使用しても問題ありません。 もし熱が出ても必要に応じて休めるように計画しましょう。
これらの副反応以外には、アナフィラキシー(Q4-5)、遅発性の皮膚の炎症/コビッドアーム(Q4-6)、心筋炎や心膜炎(Q4-10)が確認されています。
ワクチンでは、スパイクタンパク質というウイルスの一部分しか作られないので、ワクチンの成分によって新型コロナウイルスに感染することは原理的にありえません。
臨床試験で報告されたファイザー社ワクチン接種後、2回目接種後の副反応の頻度
- N Engl J Med. 2020;383:2603-2615
- N Engl J Med. 2021;384:403-416
- CDC. Ensuring the Safety of COVID_19 Vaccines in the United States
- FDA. Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee Meeting December 10, 2020 FDA Briefing Document Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine
- FDA. Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee Meeting December 17, 2020 FDA Briefing Document Moderna COVID-19 Vaccine
- N Engl J Med. 2021; 384:1273-1277