1-2 mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンにはどのような成分が入っていますか?
2021/02/22
新型コロナウイルスのmRNAワクチンは、ファイザー・ビオンテック社製、モデルナ社製いずれも次の3つの成分からできています。
1. mRNA本体
2. mRNAを包む脂(脂質ナノ粒子):脂質やポリエチレングリコール(PEG)など。RNAを安定化・保護しつつ細胞内まで届ける役目を担う。
3. 塩類と糖類、緩衝剤
新しく開発されたワクチンというと、未知の成分がたくさん入っているように思うかも知れませんが、実は大きく分けてこの3つの成分でできています。これらの成分は、どれもこれまでにヒトの体に投与された経験があるものです。
mRNAワクチンには、免疫反応をより良く起こすための成分(アジュバント)や、水銀を含む保存剤は一切含まれていません。
また、主成分の核酸であるRNAは、実際の細胞を使わずに工場内で合成(in vitro の合成、IVTという)されているため、細胞の成分等が混入することも原理的にあり得ません。
3. N Engl J Med. DOI: 10.1056/NEJMra2035343