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免疫不全やHIV陽性の方にmRNAワクチンを接種しても大丈夫でしょうか?

       

更新日:2021.02.18
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HIVに感染している方や、他の免疫不全の患者に対するワクチンの有効性や安全性は、まだ十分明らかになってはいません。しかし米国CDCは、現在承認されているワクチンは生ワクチンではないため、原理的にワクチン接種で感染することは考えられず、免疫不全の方でも安全に投与できるとしています。一方で、そのような方はワクチン接種を行っても十分な抗体が産生されず、健常人に比較して有効性が低いことが懸念されます。しかし、HIVに感染している方や他の免疫不全の患者は新型コロナウイルスに感染すると重症化する可能性が高く、接種を検討する妥当性が十分あると考えられます。

免疫抑制剤を新たに開始予定の方がコロナワクチンをいつ接種すべきかは、まだ分かっていません。他のワクチンでの推奨事項からは、コロナワクチン接種後2週間待ってから新たな免疫抑制剤を使用した方がいいのではないかと推測されています。米国CDCは2週間待つことができず、免疫抑制剤を使用中の場合もコロナワクチンを接種できるとしています。また、免疫不全の方へのコロナワクチン接種に関しては、安全性や有効性がまだ十分明らかになっていないことと、免疫がつきにくい可能性、そして接種後も感染対策を続ける必要があるということを十分説明されるべきだとしています。個々の患者におけるリスクとベネフィットを十分説明した上で、接種を検討して頂く必要があります2)。免疫抑制剤を使用中の臓器移植患者では、mRNAワクチン1回接種後の抗体の誘導が若干弱くなる傾向があると報告されていますが3)、まだデータは不十分であり、免疫抑制状態の方に対するワクチン接種の効果は今後の研究で明らかになると期待されます。

 

  1. CDC. Interim Clinical Considerations for Use of mRNA COVID-19 Vaccines Currently Authorized in the United States
  2. 日本リウマチ学会.新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンについて
  3. JAMA. doi:10.1001/jama.2021.4385