mRNAワクチンの安全性や副反応について教えてください。
2021/02/19
3-4万人規模の臨床試験とv-safeという副反応モニタリングシステムによるデータ集積の結果から、mRNAワクチンは安全性の高いワクチンであることが分かっています。
ファイザー・ビオンテック社ワクチンでは、接種部位の腫れや痛み8割、頭痛5割、悪寒4割、発熱は約15%の被験者で認められました1)。モデルナ社ワクチンも同じような結果で、接種部位の痛みや腫れは9割、頭痛6割、悪寒4割、発熱17%程度でした2)。
ファイザー・ビオンテック社ワクチンもモデルナ社ワクチンも、接種に付随して生じる腕の痛みや発熱等の(免疫)反応原性が高いワクチンであることは分かっています3-5)。これらの反応は自分の免疫が応答している過程で生じますが、ほとんどは2-3日でよくなります。症状が出て辛いようであれば解熱鎮痛薬を使用することができます。
これらの反応は一般的に、1回目よりも2回目の接種で起こりやすく、高齢者よりも若年者で多く報告されています。翌日が休みの日にワクチン接種を予約するなどして、2回目の接種後に休めるよう組む事が推奨されます。もし反応が起こっても、ワクチンではスパイクタンパク質というウイルスの一部分しか作られないので、新型コロナウイルスに感染することはありません。
- N Engl J Med. 2020;383:2603-2615
- N Engl J Med. 2021;384:403-416
- CDC. Ensuring the Safety of COVID_19 Vaccines in the United States
- FDA. Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee Meeting December 10, 2020 FDA Briefing Document Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine
- FDA. Vaccines and Related Biological Products Advisory Committee Meeting December 17, 2020 FDA Briefing Document Moderna COVID-19 Vaccine