ワクチンにはどのような種類がありますか?

2021/02/19

ワクチンの種類 ©こびナビ

ワクチンとは、あらかじめ身体に反応を起こさせておき、実際にウイルスや細菌などの病原体がからだに侵入しようとしたときにすぐに反応できるようにさせる医薬品のことを言います

仕組みとしては、病原体そのものや、病原体を構成する物質などをもとに作ったワクチンを接種することで、その病原体に対する免疫をつくらせるというものです。

ワクチンの種類は具体的には、以下のようなものがあります。

 

  • 生ワクチン

 病原性を弱めた(症状などが出なくなるようにした)病原体からできています。接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じように、しっかりと免疫がつくことが期待できます。

  • 不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン(サブユニットワクチン等)

 感染力をなくした(不活化という)病原体や、病原体を構成するタンパク質からできています。

  •  mRNAワクチン、DNAワクチン、ベクターワクチン

 これらのワクチンでは、ウイルスを構成する一部のタンパク質の遺伝情報(設計図)の書き込まれた核酸(RNAやDNA)や、核酸をのせたベクター(運び屋)を投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルス由来のタンパク質がつくられ、さらに、そのタンパク質に対する抗体が作られたり、ウイルスのタンパク質を認識する免疫細胞が誘導されることで免疫を獲得します。

 

*ベクター:ワクチンに必要な遺伝情報などののった核酸をヒトの細胞に運ぶために、運搬役として使われる、ヒトに対して病原性のないウィルスなどのこと。(例:病原性のないアデノウイルス)

 

新型コロナウイルスワクチンには以下のようなものがあります

mRNAワクチン: ファイザー・ビオンテック社ワクチン、モデルナ社ワクチン

ベクターワクチン: オックスフォード大学・アストラゼネカ社ワクチン、ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヤンセンファーマ社)ワクチン(米国で2021年2月27日に緊急使用許可されました)

組換えタンパクワクチン: ノババックス社ワクチン(第3相臨床試験の中間解析結果がプレスリリースで発表済み)

日本ではファイザー・ビオンテック社ワクチンであるコミナティのみ承認され、接種が開始されています。

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